サービス業E社の経営幹部育成と組織改革支援
会社概要と課題
B社はサービス業を営む企業で、年商は数億円規模、従業員20名程度。しかし、連続赤字・債務超過という厳しい財務状況に直面していました。
さらに経営面でも以下のような深刻な課題を抱えていました。
- 代表の高齢化と後継者不在
- 代表と従業員の間にあるコミュニケーション不全
- 指示が抽象的で現場が混乱
- 古参幹部によるサボタージュ
- 市場は拡大しているにもかかわらず、売上は減少
- 金融機関の助言で広告宣伝費を削減した結果、売上減が加速
- PDCAを回す風土がなく、費用対効果の検証が不十分
- 高い離職率
このままでは組織の弱体化と財務の悪化がさらに進む恐れがありました。
HMCの支援内容
HMCは「経営幹部育成」と「組織変革」を軸に、次のような支援を実施しました。
1. 組織課題の解決
- 幹部会議にファシリテーターとして参加し、議論を活性化
- 課題設定やPDCAの導入を促進
- 古参幹部との面談を通じて役割を明確化し、サボタージュを抑制
2. 収益性の理解浸透
- 固定費型ビジネスにおける損益構造を従業員と共有
- 簡易的な損益データを開示し、数値に基づく判断を習慣化
3. 評価制度・モチベーション改革
- 育成型の評価制度を導入
- 業績連動給を導入し、従業員のやる気を引き出す
4. 仕事の仕方の習得
- PDCAサイクルを現場に根付かせる支援
- 数値に基づいた意思決定の習慣化
成果
約1年半にわたる伴走支援の結果、次のような成果が得られました。
- 3期ぶりに黒字化を達成し、その後も2期連続で黒字を確保
- コロナ禍による売上急減にもかかわらず、資金繰りの安定化に成功
- セクショナリズムが軽減され、組織の一体感が向上
- 若手幹部の意識が大きく変化し、主体性が芽生えた
- 人件費総額は抑制しつつも、一人当たりの人件費は増加し、働きがいが向上
今後の課題と展望
B社は黒字化を果たし、組織改革にも成果を上げましたが、今後も取り組むべき課題があります。
- 後継者問題(内部登用かM&Aによる外部登用か)
- コロナ禍への対応と、その後の成長戦略の再構築
HMCは、B社の持続的成長を支えるために、引き続き経営・組織の両面から支援してまいります。
※事例については、クライアントの機密を守るために、内容調整を行っております。
- この事例は、HMCが提供する「経営幹部育成」と「営業組織改革支援」が、財務再建や組織活性化につながることを示す好例です。