価格戦略
値付けは経営
インフレや賃上げの定着は、中小企業の経営をより難しくしております。一方で、この状況はまさに潜在一隅のチャンスでもあります。これまでの中小企業経営者は「デフレ下」に慣れ切っており、「値上げ」をなかなか実行できない状況がありましたが、最適な「価格戦略」はどんな事業戦略にも中小企業では優先順位の高いテーマと言えます。
「値決めは経営」とは有名な稲盛和夫氏の名言ですが、弊社もまさにこの考え方でコンサルティングを展開しています。
サービス概要
様々な理論を参考にしつつ、実際に中小企業支援で「実践」してきた蓄積から実効性を優先させているプログラムとなります。
目的
- 最も収益性改善に寄与する「値上げ」を含めた「価格戦略」の設定、実行を実務レベルで実現する
- 抵抗する営業を巻き込むファシリテーション
- 新たな「価格戦略」を実行に移すための、営業戦略も追加可能
期間
- 9か月~(導入フェーズ6か月+定着フェーズ3か月)
※組織の規模、既に実装されている組織の成熟度合いにより機関設定は変化します
対象
- 経営者、幹部、営業責任者、営業担当者
コンサルティングフロー
フェーズ1:価格戦略の重要性理解
①利益ドライバー分析による価格重要性の理解
- 過年度決算書から必要利益創出方法の分析(4種)
- それぞれの変化率と利益への寄与の理解(値上げが最も簡単に利益が出せる)
②「値上げ」が効く業種・効きにくい業種
- 「変動費率」が高い業種と低い業種
- 「値上げ」による「需要減」をどう考えるか
フェーズ2:戦略設計
①現状診断
- 取引先別商品別の収益性分析(限界利益ベース)
- 各セクターにおける自社優位性と現在の価格
②シミュレーション
- 取引先別商品別の値上げ余地と需要増減SIM
- 全社目標利益への寄与SIM
フェーズ3:仕組み構築
①原価管理
(この項目だけで別テーマになるレベルなので、原価を有している場合、無い場合は簡易に診断)
- 生産ロットあたりの生産性
- 理論原価に対する現在の価格設定
②値上準備
- 積算見積から値上げ額の妥当性訴える資料
- フェーズ2で作成した「値上げ」依頼先資材担当へのコミュニケーション戦略+事前ロープレ
- スケジューリング
フェーズ4:実行・伴走
- 営業同行
- 営業会議ファシリテーション
- 成果指標レビュー(値上げ進捗)
- 成功事例の横展開(組織内共有)
Q&A
Q1:参加させる対象の考え方をアドバイスもらえますでしょうか?
A1:価格が経営に与えるインパクトはコスト管理の範疇を超えます。経営・幹部層に加え、次世代幹部候補、営業部門の部門長クラスは参加を検討いただければと考えております。
Q2:アイテム数が非常に多い企業の場合、全アイテムの価格戦略を対応いただけるのでしょうか?
A2:基本的に商品ジャンル別の重要アイテムについての設定をベースにすることになります。「考え方」「仕組み」を整理できれば、以降他アイテムについての検討は自社内で自走できるのが最適と考えております。顧問契約により、「財務管理」「営業」「組織・人事」などと平行して「価格戦略」の見直しに参加、アドバイスするケースが多いので、プログラム終了後の活用方法としてご検討ください。